「過去問に取り組む意義(目的や中身)」とは?
2021/06/18
(このブログの内容)
1.過去問とは何か
2.過去問に取り組む目的
3.過去問の実際の取り組み方法
4.まとめ
1.過去問とは何か
過去問とは、過去に入試問題で出された問題です。
重要なのは「過去に」出されたからもう出ないよ、ということではありません。正反対です。
重要なのは過去に「出されたから」出題者が非常に関心の高い事柄だということです。出題者にとって非常に関心の高いことは、今後も重要だということです。
2.過去問に取り組む目的
過去問に取り組む目的は、以下の4点です。
①出題されている事項と出題されていない事項を仕分けして、重要度の高い事項と低い事項に分類するため
②重要度の高い事項から受験対策(=勉強)が取れるように、事柄に順位づけをするため
③出題形式を確認して、日ごろの受験対策の仕方を組み立てるため
④出題難易度を知るため
3.過去問の実際の取り組み方法
①出題項目リストを作る
出題項目リストを作成してください。面倒ですが、作ってください。箇条書きにして番号を振るのが良いです。右端には復習したかどうかのチェック欄を3マス作ってください。最低でも3回復習することが必要でしょう(天才の人は無視してください)。ルーズリーフに作成して取り外しができる方が良いです。弱点ノートの先頭に綴じていくとよいです。
例)
1.積分を使った面積の求め方 (チェック欄)□ □ □
2.サイコロを2個、3回とも同時に振った場合、サイコロの目の合計が全部の回で偶数になる確率 (チェック欄)□ □ □
3.チェバ・メネラウスの定理 (チェック欄)□ □ □
・・・など
②力試ししたいのか、出題傾向などを探りたいのか、目的を明確にしてから臨む
出題傾向を探りたいのであれば、時間無制限でもいいし、テキストや辞書や参考書など使いまくって徹底的に取り組んでよいです。なんなら正解や解説を手元において検討したってよいです。とにかく過去問を徹底的に分析することが大切です。他方、力試ししたいのであれば、制限時間内に何も見ずに解きましょう。
過去問だからといって時間内に解かなければならないという決まりはないです。目的に沿ってノーヒントでするのか時間を計測するのか、自分で決めてください。
③過去問は回数をこなすことが目的ではなく出題事項や形式や出題意図を理解して今後の受験対策にいかすことが目的だということを絶対に忘れずに
過去問を○○回やったとかは、はっきり言ってどうでも良いです。大切なのは、過去問を分析して自分のものにできたかどうかです。1回でできる人もいるだろうし、3回でも足りない人もいるでしょう。人によって異なるから、自分が納得いくまでやってください。何周したかということは、しょせん結果論にすぎません。
④過去問に取り組む時期
習った範囲はもちろん取り組んで良いです。習ってない範囲でも取り組んで良いです。テキストなど参照しながら考えればよいです。考えたことで得られた知見は弱点ノートなどに忘れないようにポイントを絞って書き込み、日々見直しておきましょう。解いて終わりにしてしまうことは、ただの時間の無駄です。
ダメなのは、いつまでも過去問に手を出さずに延々と市販の問題集を解くことです。このようなことをしている人は一体どこを受けるつもりなんだろう。青チャート大学でも受ける気か?(そんな大学は世の中に存在しません。あしからず)。
⑤記述式問題は、必ず添削してもらうこと
添削してもらう主な目的は、以下の5点です。
1)文字の読みやすさの確認
2)答案の書き方が正しいかの確認
3)主・述の一致の確認
4)論理矛盾の無いことの確認
5)自分の伝えたいことが採点者に伝わっているかの確認
これら5点はどれも自分自身で判断が付きにくい事柄ですので、第三者に採点してもらう必要があります(天才の人は無視してください)。
東進でも過去問添削講座は最も重要なものの1つで、多くの生徒が活用しています。同一答案について何と3度も添削が受けられます。また解説もついており、非常にお得だと思います。高3生以上であれば誰でも有料で受講できますから、お近くの東進衛星予備校で受講されるとよいです(対象大学にない大学もあるので、一度お問合せください)。
2020年度 北海道大学 数学 過去問添削講座の生徒作成答案(このあと1週間ほどで添削されて返ってきます)
2020年度 大阪市立大学 英語 過去問添削講座の生徒作成答案(このあと1週間ほどで添削されて返ってきます)
4.まとめ
過去問から受験対策に必要な事柄を絞って勉強していくことが一番効率的で合理的な受験対策です。効率も合理性も、地球環境保護が叫ばれている国際的世論に合致した大切な考え方です。
確かに、地図などをもたないように、行きがけでその場その場で手さぐりで勉強したいという人もいるでしょう。
しかし、全員がそうとは限りません。なにしろ時間は有限ですし、何年も浪人していい人はきわめて少ないでしょう。不合格の間の勉強のためのお金もいるし、生活費もいるし、つまり経済的な問題も受験からは切り離せないことです。お金は有限ですし、究極的には、「人生は有限です(人間はいつか死ぬということ)」。
有限な人生の時間をいかに楽しく、いきいきと生きていくかということが一番大切な事です。もし人生の目的が受験である人ならば、一生、納得いくまで受験することも良いでしょう。しかしながら、そのような奇特な人は本当にごく一部で、大多数の人は受験に合格したその先のことが人生の目的になると思います。幸せな家庭を築くことや興味関心のある研究に没頭すること等、ひとりひとりに色々な目的があると思います。大学側も、受験が人生の目的だなんていう学生は求めていないです。立派に卒業して社会で活躍することを全部の大学が望んでいます(大学に合格しさえすればいいんだというアドミッションポリシーの大学があれば、そんな大学は受けないことを勧めます)。
われわれは最短で合格するお手伝いをしています。一緒に頑張りたい方は大歓迎です。
お問合せ⇒http://toshin-oe.com/contact/
■弁天町駅前校(校舎ページ) TEL : 0120-092-320
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