ものごとと役割

2020/12/25

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本日、冬期特別招待講習の最終申込締切日です。

(冬期特別招待講習)

https://toshin-oe.com/school/oe/blog/21598/

 

(共通テスト同日体験受験)

https://toshin-oe.com/school/oe/blog/21692/

最近、生徒達と話していて、話題になったことを書きたいと思います。

 

話題1) 高3です。学部決定について、情報学、経営学、建築学で迷ってます。

(あくまで、一個人の意見ですよ)仕事選びから逆算するとよいと思います。仕事は、自分の自己実現をする手段です。生活の糧を得るという、いわば生物的な役割をもっています。しかし、人は自分の考え方をそれぞれ持っていて、それを表現することは生きがいと言っても過言ではありません。そして、自分の考え方を社会に発信できる手段が、仕事です。したがって、自分の考え方を発信するために、一番自分に合ったことを仕事にすると良いと思います。そして、その仕事に就くために必要な専門知識や技術を身につけられる学部を選ぶとよいと思います。

 

 

話題2) 高2です。古文の勉強の仕方で悩んでます。

(あくまで、一個人の意見ですよ)古文を勉強する目的を考えるとよいです。僕たちは現代人です。だから、現代語で話します。例えば、「心も体もいつまでも静かである」というように、現代語で表現します。では、古文の世界の人はどのように表現していたのでしょうか?「心身永く静かなり」と表現していました。このように、僕たちは現代人なので、現代語で生活しています。したがって、古文を勉強する場合は、現代文からスタートする方が自然だと思います。よって、現代語訳を見て、古文ではどのように書くのかなぁと考えて、古文作文をすると良いと思います。古文を書ける人であれば、古文を読めるはずです。古文を書けるようになるには、古文文法や古文単語が知識として必要になります。このように、古文をわかろうとする視点から、現代語を古文の世界から眺める姿勢が良いと思います。

 

 

 

まとめ) ものごとには役割があります。古文の文法でも、数学の公式でも、物理や化学の法則でも、役割があります。しかし、役割は表には出てくることが少ないので自分が考えないといけません。たいがい、役割を書いてくれてません。教えてもくれません。だから、自分で考えないといけません。それは教わることではありません。たまに運よく教わることもできますが、全部のものごとについて役割を教えてはもらえません。自分で考えないといけません。

進路も、自分の人生の意味も、自分の役割が何かを自分で考えて決めないといけません。誰も決めてくれません。このように大切な事は、たいがい自分で決めないといけません。しかし、一人で考えていても、考え方を知らないといつまでたっても徒労に終わってしまいます。

本に載っていることが知識だとすれば、ものごと役割を探して発見することは知恵だと思います。そして、知恵を持っている人のことを、本当にかしこい人だと思います。たくさん公式や単語、文法などを知っていても、その役割を考えない人はかしこい人だとは思いません。

このような知恵は、どこにでもころがってはいません。あるべきところにあります。だから、日々アンテナを張り続けて感度を上げておかなければなりません。

現代の日本の人々に不足しているのは、ものごとの役割が何なのかを考えて発見する能力だと思います。「なぜ?」と考えることをしない(または、許さない)ような世の中になっている気がします。

ルールを守ることは大切です。でも、その役割が分かっていないと、ルールを形だけ守っていることになり、何の意味もないと思います。アルコール消毒だって、指先の爪の部分のばい菌を殺すことが役割なのですが、これをしらないと、手のひらにかけてしまいます。でも、いくら手のひらにかけても効果はかなり減るので、アルコール消毒してないのと同じになってしまうと思います。だから、みんながアルコール消毒の役割を考えて理解して、正しい消毒の仕方をすれば、もっともっとコロナ感染が減ると思います。

以上のように、ものごとの役割を自分で考えられる人を育てなければいけないと思っています。それは今後の社会の発展に必要不可欠なことだと思っています。共通テストも、単なる知識重視から、公式や法則などの役割を考える姿勢を重視する方向にシフトしました。

私達、弁天町駅前校では、このように物事の役割を考えられる人の育成をすることをモットーにして、人財育成に貢献していくことが使命だと思っています。

受験勉強という一過性の為の勉強にとどまらず、人生の糧となる本質的な学びをしていきましょう。

多くの方のご来訪をお待ちしています。

校舎長  百田 延年